指の痛みやしびれ・肘から手にかけての引きつれ・腕の筋肉の張りなどのお悩みを抱えいる患者さまがいらっしゃいます。
一つの症状でなく、これらの症状が多発的に起こる場合、『手根管症候群』であることが考えられます。
調理師の方・美容師さん・お花屋さん・スポーツ選手など、手や手首を長時間使うお仕事の方に多いですが、そうでない方にも起き得る症状です。
また、ホルモンバランスの変化の関係で、女性に多い傾向がありますが、もちろん男性にも見受けられます。
痛みの多くがそうですが、夜にひどくなる傾向があります。
上に挙げたような職業の方は、当然お仕事中に痛みや不快感を伴うことになり、お仕事に支障をきたすことになりかねません。
こちらの患者さまは、美容師さんで、ハサミを持つと手首から肘にかけて痛みが走り、指先のしびれのせいでパーマのロッドを持つのが難しい、とのことで来院されました。
STEP1:前腕の内側と外側の筋肉の張りをほぐします
痛みと酷使のせいで、前腕の円回内筋と腕橈骨筋に過緊張がみられました。両方とも手首を内側・外側に回す筋肉で、この筋肉が過度に緊張していると、手首のコントロールが難しく、動かした時に痛みを伴います。ご本人は、肘から指にかけて引きつる感覚を訴えられていました。
STEP2:硬くなった手首の動きを徐々につけ、こわばりを緩和します
手根骨の動きがとても悪く、非常に硬くなっています。表側・裏側と交互に、徐々に緊張を取り除き、可動性をつけていきます。
STEP3:腕の内回し・外回しそれぞれの動きを確認しながら更に動きをつけます
動きや弛緩の具合を細かく確認しながら、徐々に更に動きをつけ、緩めていきます。
STEP4:針を打ち、電気(パルス)で深部に作用させます
腕橈骨筋へ刺鍼。電極をつなぎ、両端を結び通電することで、筋肉の深部に効果的に作用させることができます。
最後に:職業病だからと諦めず、ご相談ください
『手根管症候群』は、症状がひどくなると、お仕事中が辛いだけでなく、ボタンをかけたりジッパーの上げ下げが困難になる・鍵など細かいものを指先でつまみづらくなる・フタの開け閉めがしづらくなるなど、日常生活に支障をきたします。
こちらの患者さまは、数度の来院で、痛み・しびれ・ひきつれなどの症状がかなり改善された、とのことでした。
痛みや不快な症状の放置は慢性化につながります。
ぜひご相談ください。
BODYWORKS 麻布
田澤 大輔
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