手術の大小に関わらず、術後のお身体をきちんとお手入れすることは、すこやかなお身体や安定した日々を取り戻すのにとても大切です。
こちらの患者さまは、20年前に背中の腫瘍摘出の手術をされました。
背中や腰、腿に違和感を覚え、それが我慢できないほどの痛みに変わり、とにかくご自宅にはいられないため、即入院されました。精密検査の結果、腫瘍が神経を圧迫していたため、とわかりました。腫瘍は幸い良性で、術後も順調に回復されました。
しかしながら、術後は脚・特にももの筋肉がすっかり落ちてしまい、歩きながらつまずくようになってしまったとのことでした。
その後ご本人の努力の甲斐あって、スイミングやウォーキングを通して、徐々に脚力を回復されました。
ただ、たまにある手術創部のだるさやひきつれる感覚に悩まされているとのことでたびたびご来院されています。
STEP1:お身体の動き・背骨の状態・筋肉の張りを触診で把握します
癒着のみとめられる手術創部をほぐし、筋肉の張りを軽減し、弛めます。手術創部周辺の施術はじっくりとていねいにおこないます。
STEP2:背骨のねじれを緩和させていきます
身体に痛みがあるとその部分を庇おうと背骨のねじれなどのアンバランスが生じます。骨盤と背中を両手で支えながらねじれを緩和させていきます
STEP3:過緊張やひきつれを指圧・マッサージ・鍼で改善します
手術創部(この患者さまの場合は背中)の筋肉の緊張は、周辺の筋肉をも緊張させてしまいます。今回は、骨盤のキワの筋肉の硬直や、肩甲骨周辺にみとめられた過緊張を軽減しました。さらに、肩や首への鍼で上半身全体の血流を改善し、頭頂部への鍼で自律神経と全体のバランスを整えます。
STEP4:電気鍼(パルス)で筋肉の深層部にしっかりと働きかけます
筋肉の深い部分にまで届く電気鍼(パルス)は即効性があり、おすすめです。微弱な刺激から様子を見ますので、ご安心ください。
最後に:手術の効果を最大限に発揮させるために
こちらの患者さまには、お身体のお手当と、ご自宅での運動指導を定期的にさせていただいています。
お身体が全快になるまでに不調を覚えることは、稀ではありません。術後の回復が芳しくない方・痛みやかったるさを覚える方、ぜひ相談ください。
BODYWORKS 麻布
田澤 大輔
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