身体の表面には、経穴（けいけつ）と言われるいわゆるツボが361箇所あり、その経穴を繋いでいる経絡（けいらく）というルートがあります。例えれば、経穴は駅で、経絡は線路のようなものです。駅での何らかのトラブルがあると電車が通常通りに線路を走れないように、経穴にトラブルがあると経絡を気血がスムーズに流れることができません。 気血とは、文字通り「気と血」であり、エネルギーであるとも言えます。経穴によっては、駅のように経絡が合流したり分岐したりする重要な箇所もあり、そんな重要な経穴で気血の流れが滞ると、心や身体に不調を引き起こします。経穴に関連のある身体の部位や内臓の不調はもちろんのこと、メンタルの不調につながることや、自律神経のバランスを崩す場合もあります。 鍼灸治療は、問題を抱え流れの滞っている経穴に鍼や灸による刺激を与えることで、中枢神経の中にあるモルヒネのような役割を持ったホルモン（内因性オピオイド）を放出させ、痛みを脳に伝える神経経路をブロックします。この身体の反応を利用して、股関節や筋肉の痛みをやわらげると同時に、組織の緊張をゆるめます。 また、女性・男性に関わらず、お顔のくすみやむくみなどの症状は、首や肩のこり・頭痛・眼精疲労・イライラ・倦怠感を起因とするケースが多々みられます。お顔はもちろんのこと、首・肩・頭にも鍼を打ち、血流やリンパの流れをスムーズにする『お顔鍼』により、お顔のくすみやむくみの改善が可能です。くいしばりや歯ぎしりが原因のアゴの疲れや、首や肩や頭皮のコリ解消にも効果的です。 さらに自律神経をはじめとする神経経路やホルモンバランスを調整し、睡眠のリズム・心身のバランス・内臓の正常機能を取り戻せるよう促します。気血が身体のすみずみまで行き渡り、痛みから解放され体力と自然治癒力を備えた本来の健全なお身体へと導きます。